まだ入学して数か月なのに、もう読書感想文?
小学1年生のお父さんお母さん、本当にそうですよね・・・。
とくに小学校低学年の読書感想文は、お父さんお母さんのサポートが必要だったりもしますので、とっても悩むところです。
けれど、できることならうまくサポートしてあげて、読書感想文を無事に仕上げたわが子に、「すごい!書けたね!」とおもいっきりほめてあげたいものです。
今回は、お子さんの大切な柔らかい感性をうまく感想文につなげることができるよう、お父さんお母さんも一緒に共感できて、子どもの気持ちを引き出すお手伝いをしやすい本をご紹介します。
よかったら、参考にしてみてくださいね。
Contents
小学生1年の読書感想文にオススメ本1:いっしょにいたい、だから友だち。その気持ちにじーんときます。
ふたりはともだち 作:アーノルド・ローベル 翻訳:三木 卓
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かんたんなあらすじ
がまくんとかえるくんは、なかよしのお友だちです。
いっしょに散歩に出かけたり、病気の時は心配しあったり、おうちに遊びに行ったり。
おたがいを思う気持ちにあふれた、ふたりの友情のエピソード、
「はるがきた」
「おはなし」
「なくしたボタン」
「すいえい」
「おてがみ」
の5つが収録されています。
アメリカの絵本作家、アーノルド・ローベルの時代を超えて愛されている名作です。
小学校の教科書にも採用されています。
お父さんお母さんのサポートポイント
性格はちがっていても、いいコンビのがまくんとかえるくん、このふたりの性格描写が秀逸で、しかもお話にユーモアもきいているので、大人でも十分楽しめます。
お子さんと一緒に読んだお父さんお母さんも、きっとがまくんとかえるくんのことが大好きになってしまうことでしょう。
また、短いお話を集めた絵本なので、初めて一人で本を読むといったお子さんの夏のチャレンジにもいいかもしれません。
読み終えた時の達成感は、きっと格別なはずです。
そして、お父さんお母さんの親友も思い浮かべながら、
おともだちがいるってどんな感じ?
おともだちが困っていたらどう思う?
どうする?
と話し合ってみるのもおすすめです。
お子さんから素敵な言葉たちがぴょんぴょん飛び出してきて、とっても楽しくあたたかい読書感想文になると思います。
小学生1年の読書感想文にオススメ本2:みんなで力を合わせることって大切!そして最後は・・・大爆笑!
11ぴきのねこ 作:馬場のぼる
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かんたんなあらすじ
とらねこたいしょうと10ぴきのねこたちは、愉快な仲間たちです。
いつもおなかをすかせていましたが、ある日、一ぴきの年老いたねこに
「怪物のように大きな魚」がいることを聞きます。
みんなで力を合わせてつかまえようと、魚がいる湖に出かける11ぴきのねこたち
。苦労して魚をみつけ、自分たちの体より大きな魚をつかまえる作戦を練りますが、はたして作戦は成功するのでしょうか?
そして、冒険の結末は・・・?
最後のどんでん返しも子どもたちに大人気の絵本です。
お父さんお母さんのサポートポイント
教訓めいたところがなく、とにかく楽しんで最後まで読める作品なので、お子さんもすぐに物語の世界に入り込むことができると思います。
そして、このお話のすごいところは、子どもたちを夢中にさせるストーリーでありながら、みんなで協力することの大切さや、困難があってもあきらめない強さ、ということを知らないうちに学べちゃうことなんです。
11ぴきのねこたちの冒険を通じてお子さんの心に、クラスのなかまたちと力を合わせて成し遂げた経験や、しんどくってもひとりでやり遂げたことが、大きくふくらんでいるはずです。
物語を振り返りながら、どうしてねこたちはお魚をつかまえることができたのかな、大きなお魚を最初つかまえられなかったとき、どう思った?
どうしようと思った?
など聞いてあげると、お子さんの体験に基づいたすてきな読書感想文を書くことができそうですね。
小学生1年の読書感想文にオススメ本3:おにいちゃん、おねえちゃんになったお子さんなら、大共感の嵐です・・・!
ごきげんなすてご 作:伊東 寛
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かんたんなあらすじ
主人公の女の子は三か月前におねえちゃんになったばかりで、最近おもしろくありません。
おかあさんがおさるの顔の弟ばかりをかわいがるからです。
女の子は決意します。
「それならあたしは、すてごになろう。すてきなおうちにもらわれるんだ」
女の子は、拾ってきたダンボール箱に「かわいいすてご」と書いてうずくまり、どんな人にもらわれるか想像したりします。
そのうち、犬、ねこ、かめの「すてご仲間」もできるのですが・・・。
ちょっと切なく、そして心があったかくなる、長男、長女の気持ちを代弁した名作童話です。
お父さんお母さんのサポートポイント
絵が多く文章が少なめなのですが、ページ数が112ページとちょっと多めの本なので、最初はお父さんお母さんで読み聞かせをしてみるのもひとつだと思います。
とくに、お子さんが長男や長女だったら、女の子の気持ちが手に取るようにわかって集中して聞いてくれることと思います。
女の子はちょっとやんちゃでセリフも面白く、子どもの心をぐっとつかみます。
そして、かわいらしく楽しい絵と言葉で、きょうだいに焼きもちを焼く気持ちがとっても丁寧に、そして愛おしく紡がれていくのです。
お父さんお母さんも遠い昔を思い出して、思わず「わかる・・・」とうなってしまうかもしれませんね(笑)。
そして、小さな「おにいちゃん」「おねえちゃん」の場合は、読み終わったら自然に自分の心に問いかけていることと思います。
お父さんお母さんはぜひ、ひとつひとつのシーンをお子さんとともに味わってみてください。
このお話をきっかけに家族のことも話し合ってみると、お子さんの気持ちが言葉となってあふれ出てくることでしょう。
小学1年生の読書感想文、子どもの気持ちを引き出しやすい!本3選のまとめ
これまでおすすめの本を3つご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
お父さんお母さんも楽しんで読んでもらって、小学1年生のお子さんが感じた新鮮な感動や、初めて感じる心の動きを一緒に振り返ってもらえれば、とてもうれしいです。
もしかしたら、小学校一年生では夏休みの宿題に読書感想文というものは、無いかもしれませんね。
しかし、宿題のための読書ではなくても、今回紹介した三冊はオススメです。
読書は子どもが持っている想像力の羽をおもいっきり伸ばしてくれますし、読解力も鍛えてくれるので、早いうちに読書の習慣もつけたいものですよね。
この夏休み、お子さんと本との幸せな最初の出会いが訪れてくれること、願っています。