小学2年生といえば小学校にも慣れてきた頃で、あれ?うちの子、ちょっとしっかりしてきたかも?とうれしい驚きを感じたりもしますよね。
けれど、成長って、好き嫌いをはっきり言われちゃうことでもあるんですよね・・・。
一緒に図書館に行っても、「読みたい本がない」「本を読むのきらい」と言われてしまって、夏休みの読書感想文、どうしよう!と絶望的な気分になったりすることも・・・。
小学校中学年になる前に本を好きになってほしいし、「面白かった」で終わる作文も、自分の言葉で原稿用紙を埋めれるようになってほしいものですよね。
今回は、本が苦手になってしまいそうなお子さんも夢中になって読めちゃう面白い本で、「面白かった」の先にある感想を一緒に見つけやすい本をご紹介していきます。
感想が自分の言葉にできたらしめたものです!作文を書く力もきっと育つと思います。
Contents
小学2年生の読書感想文にオススメ本1
主人公は・・・なんとがっこう!気持ちがわかると苦手な学校も好きになる?!
がっこうだって どきどきしてる 作:アダム・レックス 絵:クリスチャン・ロビンソン 翻訳:なかがわちひろ
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価格:1,512円 |
かんたんなあらすじ
アメリカのとある町に、うまれたての学校がありました。
最初は自分が何をするところか、わからなかったのですが、子どもたちがたくさんやってくる学校なんだと知って、さあ大変です。
不安だらけの中いよいよ新学期となり、おおぜい子どもたちがやってきます。
がっこうはもうどきどきです。
「学校なんてきらい」という子もいたりして、とっても傷ついてしまったりもしますが、子どもたちの授業を一緒に受けて新しいことを学んだり、給食を観察したり、がっこうもどきどきの中から楽しいことを見つけていったのです。
クラス替えで不安だったり、学校が少し嫌いになりかけている子どもの心によりそった、優しくて、大笑いもできる絵本です。
感想を見つけるポイント
学校が主人公なんて、とっても斬新な設定ですよね!
これだけで面白い香りがぷんぷんします。
そして実際に、子どもたちが好きな「鼻から牛乳」もあったりして、大笑いしながら読めると思います。
読み終えた時には、がっこうの感じるどきどきが、自分も感じたどきどきを思い出すきっかけとなって、小学校に入学した時のこととか、最近ちょっと学校が嫌だなあと思ったこととか、お子さんの心にいろんな気持ちが浮かんでいることと思います。
お子さんの「ああ面白かった」の後に、1年生の時の気持ち、今の自分の気持ち、
学校のどこが好き?
学校が嫌いと思ったのはなんで?
と聞いてみてあげてください。面白いと感じた理由がすとんと理解できて、とっても気持ちよく感想文を書けると思います。
小学2年生の読書感想文にオススメ本2】共感に勝る感想なし?!
わすれものが多い小学2年生、必読です(笑)
わすれものチャンピオン 作:花田鳩子 絵:羽尻利門
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わすれものチャンピオン/花田鳩子/羽尻利門【1000円以上送料無料】
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かんたんなあらすじ
主人公のぼくは、いつもわすれものばかりの男の子です。
わすれものチャンピオンの座も、となりのせきのルミちゃんとあらそっています。
ある日、また、ママに怒られてしまいます。
保護者会のお知らせをママに渡し忘れたからです。
絶体絶命のピンチにパパに助けを求めても、ママの怒りはおさまるはずはありません。
そして、またしても今日、図工の時間にクレヨンを忘れてしまうのです。
ランドセルに机の中、探しても探しても、どうしてもクレヨンが見つからない。
先生に言わなきゃ、どうしよう・・・。
わすれものをしてしまった時の焦りや不安な気持ちが、まるで自分が一緒に体験しているように迫ってきます。
すべての「わすれものチャンピオン」の共感度100%、まちがいなしです!
感想を見つけるポイント
このお話の主人公のようにわすれものが多い小学2年生なら、タイトルだけできっと「読みたい!」となるはずです!さらに、漢字もフリガナ付きで読みやすく、臨場感あふれる表情のイラストも楽しくて、ぐいぐい話に引き込まれます。
気がつけば読み終わっていたなんてうれしい結果になることも・・・。
とにかくこの本は、主人公の気持ちに共感できることが最大のメリットだと思います。
ここを最大限に生かし、主人公と同じようにわすれものをした時にどう思った?
恥ずかしかった?
というふうに一緒に振り返ってあげると、自分のエピソードが満載の、オリジナルで楽しい読書感想文になると思います。
小学2年生の読書感想文にオススメ本3 名作に触れることで、読書の魅力を再発見!
あらしのよるに 作:きむらゆういち 絵:あべ弘士
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あらしのよるに (大型版あらしのよるにシリーズ) [ 木村裕一 ] 価格:1,512円 |
かんたんなあらすじ
オオカミのガブとヤギのメイ、「食うもの」と「食われるもの」の2匹が出会ったのはあらしのよるでした。
風邪気味で鼻がきかなかった2匹は、まっくらやみの小屋の中、お互いの正体に気づかないまま、仲良くお話を始めます。
好物のたべものの話になり、メイが「くさ」、ガブが「にく」と答える声もかみなりに消され、一瞬の稲妻であたりが明るくなっても、目をつむっていた2匹はお互いのかおを見ることもない、そんな偶然が奇跡を起こします。
2匹に不思議な友情がめばえていくのです。
意気投合し、明日のお昼に合う約束をするガブとメイ。
合言葉は「あらしのよるに」。
講談社出版文化賞絵本賞などの賞を受賞し、映画化もされ国語の教科書にも掲載されました。
深い思想性さえ感じさせる傑作です。
感想を見つけるポイント
オオカミとヤギの危険な関係性を気づいているのは、読者であるわたしたちだけ。
読んでいてハラハラしないわけがありません!
大人も子どもも先が気になってしかたない、そんな強烈な魅力が国際的な人気も呼んでいる童話です。
きっと、お子さんも夢中になって読み進めてくれると思います。
そして、全編にちりばめられているのは、偏見や第一印象で判断することをやめた時、こんな奇跡のような友情が生まれるってことだと思います。
読み終えた時に感じた深い余韻は、まさに登場人物への感情移入ができたから・・・。
自分がガブだったら?
メイだったら?
と話し合ってみると、先入観という壁を払いのけて、思いやりと知ろうという気持ちがあれば、なかのよい友だちになれるんだということに、気づいてくれることでしょう。
感情移入できる面白さが、きっと原稿用紙を埋めてくれると思います。
小学2年生の読書感想文にオススメ本のまとめ
いかがでしょうか?個性のちょっと強めの3冊かもしれませんが、少しでもお子さんが面白そうと思ってくれたらいいな、と思って選んでみました。
この本たちと同じように、ますます個性がはっきりしてきて、とっても面白くなるのが小学2年生ですよね。
そのふたつとない大切な宝物、大きく育ててあげたいものです。
夏休みの読書感想文を通して「自分」にも気づく、そんな経験になってくれたらと思います。
がんばってください。応援しています。