私が子供時代の1970年代ですが、親族を含めて周りにはピアノを習っている人達が多かったです。早く上手くなりたいと思って毎日一生懸命練習にいそしんだものでした。
そのピアノの技術の向上において基礎練習の積み重ねが重要なのは言うまでもありません。
そこで私の経験から基礎練習に役に立った2つの教材について詳しく述べていきます。
1.ハノン
ハノンは指の練習に重点が置かれていて地味な練習で面白くない部分もありましたが、難しい曲を弾きこなす上では決して欠かすことができない教材です。
だいたいバイエル修了レベルぐらいからスタートします。ただ原曲どおりに課題をこなすのではなく、リズムを変えたり移調したりといろいろと変化を持たせて練習することも大切です。
早く進むことよりも指の力をつけるなど、1曲1曲をじっくりと基礎をしっかりと学ぶことの方が重要です。それぞれの課題において求められているものは何なのかをしっかりと意識することによって、難しい曲も難なくこなすことができるようになります。
特に小指と薬指はどうしても弱い傾向があるので、それら2本の指を強化しつつ指を1本1本独立させ、粒をそろえることはハノンの大きな目的です。
といっても曲と違って地味で単調なのでどうしても敬遠しがちになります。
私の友達もそのような傾向があったのですが、先生にはハノンこそ一番練習すべき教材だと言われたそうです。
小学校1年生の勉強が理解できなければ、小学校3年生の勉強が理解できるはずはありません。
このことから基礎ができていなければ応用はできません。
ショパンやリストなどの名曲を弾きこなすにはまず、ハノンをしっかりと学ぶことです。
2.チェルニー
チェルニーは練習曲で、1曲づつにおいて音階、トリル、アルペジオなどと課題を設けて、それらを徹底的にマスターすることが目的です。
ハノンよりは曲らしくなってきます。
チェルニーはバイエル後半から修了レベルぐらいの100番からスタートし、30番、40番、50番と段階をふんでいきます。
チェルニーもハノンと同じように基礎を身に着けることにおいて大いに役に立つ教材です。
課題をこなすにあたってどうしても指が回らなくて行き詰まる個所も出てきます。
そのような場合はハノンのようにリズムを変えて部分練習をすることをおすすめします。
いろいろなリズムで練習することで、だんだんスムーズに指が動くようになってきます。チェルニーにはいろいろな教材がありますが、特に30番は難しい曲を弾きこなすスタートラインでもあるので、しっかりと学ぶことです。
30番をしっかりとマスターすることで40番や50番にもスムーズに移行できます。
まとめ
以上、ピアノの技術の向上にはハノン、チェルニーといった基礎練習が大切なことを詳しく述べてきました。難しい曲を弾きこなすには読譜力も大切ですが、基礎がいかにできているかの方が大きなウエイトを占めます。地味で単調さを感じるが、基礎の大切さをしっかりと認識して日々練習に励むことが大切です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。